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第157号:評定所見をどう書く?

2017年4月25日発行

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┃月刊 銀ノ弾丸★ディスパッチャー      ┏┛Optimizing     ┃
┃≪≪プロセス改善のためのCMMI活用≫≫   ┏┛Quantitatively Managed┃
┃                    ┏┛Defined         ┃
┃発行:(株)大和コンピューター     ┏┛Managed          ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━┛
「晩ご飯、何がいい?」って聞くと、「バランスのいいもの」って返ってきた。
そういう答えがほしいんじゃない。何の参考にもならない。すこしムカついた。
カロリーメイトだけ買ってきた。
           (RD SP 1.2 利害関係者のニーズを顧客要件に変換する)

CONTENTS
■評定所見をどう書く?


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■ピーアール
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『開発のためのビブリオバトル』
ソフトウェアエンジニア、プロジェクトマネージャ、プロセス改善推進者、テス
トエンジニア等のソフトウェア開発に関連する方々のためのビブリオバトルです。
2017年 5月13日(土) 14:00~15:30 (受付開始 13:30)  参加費用:無料
http://www.daiwa-computer.co.jp/jp/seminar/b4d.html
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■ピーアール
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『プロセス改善やソフトウェア開発に役立つ会議ファシリテーション』
 2017年 5月 26日(金) 13:30~18:00
ファシリテーション技法を駆使してソフトウェア開発やプロセス改善活動を
より効率的および効果的に進められるようにするためのセミナーです。
http://www.daiwa-computer.co.jp/jp/seminar/f.html
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■ピーアール
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『ソフトウェアプロセス改善(SPI)コース』 2017年 7月20日(木)13:30~18:00
SPIの概要や推進方法を学び、組織のプロセス改善に役立てるためのコースです。
メルマガ読者割引あります。申込時にその旨お伝えください。
http://www.daiwa-computer.co.jp/jp/seminar/SPI.html
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■ピーアール
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大和コンピューターは、CMMI研究所とのパートナ契約の下、公認のCMMIコースや、
CMMIの成熟度レベルを判定する評定手法SCAMPIによるアプレイザル等のサービス
をご提供しております。

▼サービス事例
・組織のメンバにCMMIの概要を伝える、トレーニングコース
・現在のプロセスの改善の機会を明らかにする、ギャップ分析
・改善の機会に対する改善策の検討の参加
・標準プロセスや各種テンプレートの作成活動に対する支援
・御社にインストラクタを派遣して実施するCMMI研究所公認CMMI入門コース

皆様のニーズに柔軟に対応しておりますので、まずはお気軽に下記までご連絡下
さい。
http://www.daiwa-computer.co.jp/jp/consulting/inquiries/index.html
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■評定所見をどう書く?
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アプレイザルチームに入ったことのある人に聞きたいことがある。アプレイザル
のときにどんな所見を書いたであろうか。

所見は、開発のためのCMMI 1.3版の用語集には次のように定義されている。
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評定所見
(appraisal findings)
評定範囲内で、プロセス改善のために最も重要な課題、問題、または機会を特定
する、評定の結果のこと。
------------------------------------

所見は改善のための重要なインプットである。何が問題なのか伝わらなければ、
改善が間違った方向に進む。

アプレイザルチームトレーニングのスライドには、次のような所見の例が載って
いる。
------------------------------------
・プロジェクトはWBS(または同等のもの)を使用していない。

・プロジェクトのWBSに、プロジェクトのタスクや責任やスケジュールの見積も
 りをサポートできる詳細な情報が無い。

・ベーシックユニットの資源とスケジュールの追跡以外の開発活動に対する、管
 理者のレビューが行なわれていない。

・多くのプロセス領域において、ガイダンスとなる文書化された組織方針が存在
 しない。

・アプレイザルを行なったモデルのエリア全般で、開発者に提供されるトレーニ
 ングが不足している。
------------------------------------

プラクティスをもとに所見を作成するのは簡単であるが、所見が抽象的すぎると、
何のことかわからない。抽象的に書いて、インタビューイがピンと来なければ、
予備所見の発表のときに、きっと質問されるであろう。

説明しなくてはならないようなら、最初から何が問題なのか伝わりやすいように
したほうがよいだろうと思って、とあるアプレイザルでアプレイザルチームの一
員だったときに次のような所見を書いた。

------------------------------------
2016年4月6日付けの品質保証報告書では「組織のトレーニングニーズに対応する
ため、トレーニングの能力を確立し維持しているか」という評価基準に対し、合
否は「合」で、「第40期勉強会スケジュールで確認した。」という所見になって
いるが、第40期勉強会スケジュールは、要領第16号組織トレーニング標準に規定
されているアウトプットではない。品質保証報告書が適切に記述されていない。
------------------------------------

上記の事例は、組織トレーニング(OT)のGP 2.9 『プロセスおよび選択された作
業成果物の忠実さを、プロセス記述、標準、および手順に照らして客観的に評価
し、不遵守事項に取り組む』の弱みである。

PIIのOT GP 3.1『定義されたプロセスの記述を確立し保守する』のアーティファ
クトが「要領第16号 組織トレーニング標準」であったので、この文書と品質保
証報告書を照らし合わせた。

「組織のトレーニングニーズに対応するため、トレーニングの能力を確立し維持
する」に該当する活動のアウトプットは、第40期勉強会スケジュールではない別
のものであった。しかし、品質保証報告書の合否は「合」であった。

プロセス記述に照らして評価するなら「第40期勉強会スケジュール」はプロセス
記述に規定されているアウトプットではないので、品質保証報告書に「第40期勉
強会スケジュールで確認した。」とう所見を書くのは適切ではないのでこの所見
を書いた。

この所見はフルチームレビューの結果、次のようになった。

------------------------------------
品質保証の際に、評価基準に対して適切な評価を行っていない部分がある。
------------------------------------

だいぶ要約された。個人やプロジェクトを特定しない範囲で、そこそこ具体的に
書いたほうがよいと思っていたが、そのときのリードアプレイザと他のチームメ
ンバは、そう思っていないようであった。

なんだかぼやけたようになってしまったが、この所見は間違ってはいない。要約
したほうがわかりやすいという考えも理解できるので、私はこの所見を受け入れ
合意した。

アプレイザルが終わり、プロセス対応計画が作られた。この弱みに対する改善策
は「評価基準に評価すべき作業成果物を明記する」といった内容のものであった。

数ヶ月後、この組織の品質保証報告書を見る機会があった。「組織のトレーニン
グニーズに対応するため、トレーニングの能力を確立し維持しているか」という
評価基準に評価すべき作業成果物は記述されていなかった。しかし、プロセス対
応計画はすべて完了しているという。品質保証報告書をもう一度見ると、別の評
価基準に、評価すべき作業成果物が記述されていた。
                                 (穴田)
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次号は5月25日配信予定です。

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CMMIおよびSCAMPIは、CMMI研究所の登録商標です。
SEPGおよびIDEALは、カーネギーメロン大学のサービスマークです。
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