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第92号:サンプリングファクタの実態

2011年11月25日

  • サンプリングファクタの実態

    SCAMPI V1.3 からサンプリングのためのルールができました。組織のなかのベーシックユニットをサンプリングファクタを使ってサブグループに分けます。

    標準のサンプリングファクタは下記のとおりです。
    ・場所(例えば、国、市、サイト、配置場所)
    ・顧客
    ・規模
    ・組織の構造(例えば、組織図に表された部門)
    ・仕事の種類(例えば、システムインテグレーション、ソフトウェア開発、ITサポートサービス、ヘルプデスク)

    このサンプリングファクタについてCMMI Workshop で興味深い発表がありました。CMMI Workshop とは、1年に1回リードアプレイザやCMMIインストラクタが、ベストプラクティスを共有したり、SEI のこの1年間の活動状況や今後の計画を知ったり、交流したりする場です。

    標準のサンプリングファクタは上述のように5つあります。仮にこの5つのサンプリングファクタそれぞれに値が2つあったとすると、理論上は2の5乗で32個のサブグループができあがります。

    すべてのサブグループにベーシックユニットが存在したとすると、最低でも32個のベーシックユニットを対象にアプレイザルすることになります。実際にはすべてのサブグループにベーシックユニットが存在するわけではないと思いますので、いくらか数は減るでしょう。それでも多いと思われる方が多いのではないでしょうか。

    今回のCMMI Workshop では、SEIに提出された最初の35件のSCAMPI V1.3(Class A)アプレイザルをもとにした調査報告がありました。それによるとサンプリングファクタの数は次のようになります。

    サンプリング
    ファクタの数   アプレイザル件数
    ──────────────────
         0         9件
         1         6件
         2        13件
         3         9件


    SEIが用意した標準のサンプリングファクタは5つあり、必要に応じて追加することになっていますが、4つ以上のサンプリングファクタを使用した事例はありません。すべて3つ以下です。

    サンプリングファクタが0というアプレイザルもあります。これは組織単位のすべてのベーシックユニットをアプレイザルの対象としているので、サンプリングファクタが0になっています。

    また、使用されたサンプリングファクタを集計すると、「顧客」、「規模」、「組織の構造」、「仕事の種類」の4つのサンプリングファクタで8割以上を占めます。

    標準で用意されている「場所」をサンプリングファクタとして使用したアプレイザルはほどんどありません。

    サンプリングファクタについてはこのような実態でした。SCAMPI V1.3 から登場したサンプリングファクタですが、効率よく使ってください。