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第147号:モデルとスタンダードとメソドロジー, TNG

2016年06月24日

  • 01モデルとスタンダードとメソドロジー

    世の中には、役に立ちそうなものがいろいろあります。

    CMMIとかCOBITとかDMMとかITILとかISO9000とかアジャイルとかPeople-CMMとかISO15939とか6シグマとか、魅力的なものがいっぱいです。
    どれが最強なのか、どれを使えばいいのか目移りしちゃいます。

    Capability Counts 2016で、Pascal Rabbath氏が「Navigating the Capability Framework Quagmire(能力フレームワークの泥沼のナビゲート)」という発表でひとつの考え方を提示していました。

    泥沼の中にはモデルとかスタンダードとかメソドロジーとかいろいろありますが、それぞれどういう関係なんでしょうか。

    能力モデルは、
    ・ビジネス能力を獲得するために必要な特徴を定義しています。
    ・ビジネス能力を測定するために使用されます。
    ・例えば、CMMIとか、 DMMとか、People-CMMとかあります。

    スタンダードは、
    ・制定されなければならない要件を定義しています。
    ・コンプライアンスを評価するために使用されます。
    ・例えば、規制の枠組み、ISO規格、DO178

    メソドロジーは、
    ・具体的な手法を定義しています。
    ・実装方法として使用されます。
    ・例えば、アジャイル、ITIL、6シグマ、PSM

    モデルは、問題があるところを定義するのに役立ち、解決の効果を測定するのに使われます。

    スタンダードは、適合すべきコンプライアンス基準を定義します。

    メソドロジーは、問題を解決するアプローチを提供します。

    どれが一番いいのかとか聞いちゃダメです。
    モデルとスタンダードとメソドロジーは扱うものが違いますので、異なるレイヤーにいます。
    何がやりたいのか、その目的に応じて選びましょう。

  • 02TNG

    次世代CMMI(The Next Generation of CMMI)が進んでおります。

    市場のニーズに対応し、改善を素早くし、コストを低下させ、ROIを向上させるためにCMMIは生まれ変わる努力をしております。

    CMMI-DEVとCMMI-SVCとCMMI-ACQとPeople CMMを統合するとか、能力領域というのが出てくるとか、プロセス領域をプラクティス領域と呼ぶとか、セキュリティ管理プラクティスとか、セーフティ管理プラクティスとか、アジャイルのガイドとか、容易な言葉を使ってモデルを理解し易くするとか、バーチャル・インストラクタとか、Certified CMMI ProfessionalやCertified CMMI Consultantの資格制度とか、制度化のプラクティス領域とか、パフォーマンス・プラクティスとか、いろいろな策が検討されております。

    5月のPartner Workshopで発表されたところによると、今後は下記のような予定になっております。

    モデル - 規範の素材
     2016年第2四半期

    モデル - 参考情報の素材
     2016年第4四半期~2017年第2四半期

    アプレイザル手法
     2017年第3四半期

    次世代のアップグレード・トレーニング
     2017年第3四半期

    インストラクタ・アップグレード・トレーニング
     2017年第3四半期

    リードアプレイザ・アップグレード・トレーニング
     2017年第4四半期

    次世代のシステム
     2017年第4四半期

    次世代のトレーニング
     未定

    市場進出:ローンチ
     未定

    アプレイザルの受理
     未定

    これは予定ですので、このとおり進まないかもしれませんが、2018年には新しいCMMIに出会えそうです。

    長寿と繁栄を。