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第43号:たまにある質問とその答え

2007年10月25日

  • たまにある質問とその答え

    SEPGは、現場を見ることが深ければ深いほど、苦悩を見ることが深くなる

    恋愛、セックス、美容、ダイエット、夫の浮気、低迷する株価など抱えきれないほどの悩みがあるなか、その上、CMMIにも悩まされているメルマガの読者の皆さま、おはようございます。

    CMMIについて、たまに寄せられるご質問とその答えをお届けします。苦しみを抱えているたくさんのSEPGに心の癒しをお届けできますように。

    Q.アプレイザルの対象となるプロジェクトは、だれが決めるのですか?リードアプレイザの人ですか?   

    A.アプレイザルチームリーダが、アプレイザルスポンサまたはスポンサに指名された人と連携して決めます。チームリーダが独断で決めるわけではありません。

    Q.アプレイザルの対象になるプロジェクトは最低いくつ必要ですか?

    A.プロジェクト関連のプロセス領域ですくなくとも1つのフォーカスプロジェクトが必要です。もしアプレイザルを行う組織の中に3つ以上のプロジェクトがあるならば、各プラクティスにおいてフォーカスプロジェクトとノンフォーカスプロジェクトを合わせて3つ必要です。
    フォーカスプロジェクトとは、アプレイザル範囲の、プロジェクトに適用できるプラクティスを扱うすべてのプロセスで、客観的証拠を提供するプロジェクトのことを言います。ノンフォーカスプロジェクトとは、すべてではなくひとつ以上のプロセス領域で客観的証拠を提供するプロジェクトのことです。
    しかし、これは最低限の基準であり、実際には適切なサンプリングになるようにすべきであります。

    Q.段階表現は、レベル3達成とかレベル5達成とか非常に分かりやすく会社の宣伝ができますので採用する意味はあると思いますが、連続表現を採用するメリットっていったい何ですか?

    A.簡単にいうと柔軟性です。好きな順序で改善活動を進めることができます。例えば、要件管理プロセスと要件開発プロセスを改善するとか。段階表現は、これらは別のレベルになります。段階表現は基本的にレベル2とかレベル3とかいった段階ごとに改善を進めていきます。組織の中で改善される必要のあるプロセスが分かっており、CMMI で述べられているプロセス領域間の依存関係を理解しているなら、連続表現を採用するメリットがあるでしょう。組織の事業目標に最も合致する順序で改善を進めていけばよいでしょう。

    Q.どういう人をCMMIを推進する担当者にすればよいですか?

    A.課長とか部長とか偉い人々が集まってCMMI推進委員会などを作るのをたまに見ますが、あまりうまくいっていないようです。偉い人ばかりで委員会を作っても、みんな忙しい人ばかりなので、実作業がなかなか進みません。
    あまりにも経験がない人でやるのもしんどいです。何も手がつけられません。
    エンジニアリングやマネジメントの経験に乏しいため、CMMIモデルに記述されているプラクティスがいったい何なのかイメージできません。
    エンジニアリングやマネジメントの経験がある、そこそこの人がいいでしょう。
    「そこそこ」って何よ! と思った方は次の作品をご覧になってそこそこ感をつかんでください。

    『亀は意外と速く泳ぐ』http://tinyurl.com/2sn9a9

    Q.いったい何を計ればいいんでしょうか?

    A.GP2.8の例を参考にしてください。当メルマガでも一度扱ったことがあります。
    「プロセスを監視し制御する話」http://tinyurl.com/3brpsj

    また、ソフトウェアを作っている組織であるなら、SW-CMMの測定のところが役に立ちます。測定対象の例がいくつか載っています。CMMIに載っている例よりも分かりやすいんじゃないでしょうか。

    『成功するソフトウェア開発―CMMによるガイドライン』
    http://tinyurl.com/2hzjh8

    Q.いつDARを使えばよいですか? 

    A.モデルで「『決定分析と解決』プロセス領域を参照」となっているのは下記の13箇所です。困ったときには参考にしましょう。この場合以外のときにDARを使ってはダメということがありません。ちなみに括弧内はプロセス領域を記述してます。それにしても頭の▲は何でしょ?

    ▲改善提案および革新策に関連する正式評価についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(OID)
    ▲意思決定についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照 (OPD +IPPD)
    ▲トレーニング形式を決定する際に意思決定基準を適用する方法についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(OT)
    ▲トレーニング形式を選択したりトレーニング教材を作成する場合、その意思決定基準の適用方法についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(OT)
    ▲正式評価プロセスを使用して適切な統合の順序および手順を選定する方法、および統合環境を調達すべきか開発すべきかを決定する方法についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(PI)
    ▲適切な成果物統合の順序を選定するために、正式評価プロセスを使用することについての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(PI)
    ▲特定されるリスクの選定および軽減のために、選択肢を評価する正式評価プロセスの使用についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(RSKM)
    ▲供給者の選定に使用できる正式評価アプローチについての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(SAM)
    ▲正式評価についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(TS)
    ▲正式評価プロセスの使用についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(TS)
    ▲意思決定で使用される基準の確立についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(TS)
    ▲基準を特定し、これらの基準に基づいて選択肢を選定する方法についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(TS)
    ▲基準および選択肢を定義し、正式評価を実施する方法についての詳細は、『決定分析と解決』プロセス領域を参照のこと。(TS)

    Q.レベルを達成した会社が載っているSEIのホームページのURLを教えてください。

    A.こちらです。
      ↓
    http://sas.sei.cmu.edu/pars/pars.aspx