第111号：たまにある質問とその答え(3)

CMMIについて、たまに寄せられるご質問とその答えをお届けします。

A.
SCAMPI A では、最小のチームサイズはアプレイザルチームリーダを含めて4名です。
それぞれのチームメンバはCMMI入門コースを受講していないといけません。

チームメンバになる人は、CMMI-DEVなら開発の経験が2年以上必要です。経験年数は、チームメンバの平均が6年以上で、チームメンバ全員の合計が25年以上必要です。
経験年数の計算にチームリーダの経験年数を含めることはできません。

マネジメントの経験年数がチームメンバ全員の合計で10年以上必要です。
そしてチームメンバのうち最低1人は6年以上のマネージャとしての経験が必要です。

アプレイザルに含まれるすべてのプロセス領域の経験をアプレイザルチームの誰かが持っていないといけません。

評定対象のプロセスを書いた人ばかりでアプレイザルチームを作ってはいけません。
そういう人がアプレイザルチームにいる場合はリスクとして扱わないといけません。

アプレイザルのスポンサは、アプレイザルチームメンバになれません。
またアプレイザルを受ける組織全体に対する監督権限を持っているシニアマネージャもアプレイザルチームメンバになれません。

A.
Organizational Unit は、アプレイザルの対象の組織です。
大きい会社であれば、その会社の一部の組織が Organizational Unit ということもあります。
小さい会社であれば、その会社まるごとが Organizational Unit ということもあります。

Organizational Scope は、アプレイザル対象である Organizational Unit の中にある、プラクティスの事例を提供するプロジェクトや支援グループの集まりです。

A.
まだ出てません。
「SCAMPI M」は、名前が「SCAMPI E」に変わり、次のバージョンのSCAMPI Method Definition Document (MDD) に含まれる予定です。
SCAMPIV1.4 MDD は、現在レビュー中で、2013年10月に公開される予定です。

A.
CMMIもすっかり成熟し新規性はありませんので、今では雑誌や新聞で取り上げられることは少なくなりました。
しかし、CMMI Institute が今年の3月に発行したレポート「Process Maturity Profile」によると、2012年は最も多くの SCAMPI A アプレイザルが実施された年だったようです。

流行っているかどうかを基準にしないほうがよいです。
プロセス改善の道のりは果てしないので、CMMIの使い方を間違うと飽きてくることもあるでしょう。
事業目標を達成するためにプロセスを継続的に改善していくことが重要です。