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第96号:付加価値のある監査

2012年03月23日

  • 付加価値のある監査

    SEPG 2012 NORTH AMERICA に行ってきました。今年はニューメキシコ州のアルバカーキで開催されました。

    SEPGとは、CMMIの開発元であるSEIが主催するプロセス改善のカンファレンスです。いろいろな国からプロセス改善に関わる人達が集まり、研究成果を発表したり、意見交換を行ったり、親交を深めたりします。

    北アメリカのSEPGは毎年3月に開催されます。CMMIに関心のある方は是非参加してみてください。
    http://www.sei.cmu.edu/sepg/

    さて、今年のSEPG NORTH AMERICA からチュートリアルをひとつ紹介したいと思います。

    「Integrating Value-Added Audits for Process Improvement: A Pragmatic Approach for Implementing Process and Product Quality Assurance (PPQA)」

    日本語にすると「プロセス改善のための統合付加価値監査:プロセスと成果物の品質保証(PPQA)を実装するための実用的なアプローチ」でしょうか。

    みなさんのところでは品質保証は効果的に実施されているでしょうか? 品質保証の実施についてどのような課題があるでしょうか?

    マネージャから必要悪だと思われたり、エンジニアからは警官だとかスパイだとか思われたり。

    品質保証担当者自身も、だれも自分の言うことを聞いてくれないとか、将来性のない仕事だとか思ったりしていないでしょうか。

    監査に対する認識を変えなくてはいけません。

    外部からの威圧ではなくて、内部からの後援であると。

    失敗なくパスすることがゴールなのではなく、改善することがゴールであると。

    敵対する不快なものではなく、協力して学ぶ経験なのだと。

    気を散らす無駄なものではなく、役に立つ投資であると。

    監査は、成功のために取り組む必要のある重要な課題に対する正確な見識を与えてくれるものだと。

    監査はCMMIの定義によると「CMMI プロセス改善作業においては、一つの作業成果物または作業成果物の集合を、明確な基準(例えば要件)に照らして客観的に検査すること」ですが、それに下記のものを追加したのが付加価値のある監査です。

    ・効率を調べる
    ・プロセス改善の機会を見えるようにする
    ・リスク管理を調べる(既知のリスク)
    ・以前には知られていなかった潜在的なリスクを特定する
    ・コミュニケーションをよくする
    ・是正処置と継続的な改善を積極的に支援する

    興味のある方はこちらをご覧ください。
    http://tinyurl.com/7tj5oqs

    例えば、コミュニケーションをよくするために、オープンなコミュニケーションを推奨しています。
    ・計画やチェックリストを公開する。驚かしてはいけない。
    ・インプットを検証する。
    ・個人を特定したり、非難したりせずに事実を報告する。
    ・結果が見えるように報告を公開する。

    また、以下のような個人の人格を問うような質問はやってはいけないそうです。
    ・あなたはなぜこれをしたのですか?
    ・あなたはどのようにしてこれを選びましたか?
    ・誰があなたにこれをするように言いましたか?
    ・あなたは何を達成しようとしていますか?

    上記の質問は下記のように聞きます。
    ・なぜこれは実施されましたか?
    ・これはどのように選択されましたか?
    ・これはどのようにアサインされましたか?
    ・これは何を達成しようとしているのですか?

    一部しか紹介できませんでしたが、PPQAは、うまく実装しないと形骸化してしまいますので、管理層やエンジニアとも協力して、効果的に成果物を開発するためにどうすればよいか考えて取り組んでいってください。