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第270号:組織のAI導入準備状況を測る10の質問

2026年09月25日

  • 組織のAI導入準備状況を測る10の質問

    いまやAIは、私たちの生活やビジネスにとって身近な存在になっています。
    CMMIにもAIに関する成熟度モデル「CMMI AIM」が登場し、AIの導入・活用やガバナンスに関する考え方が整理されています。

    そんなCMMI AIMの活用の一環として、CMMI Instituteから先日、
    Ten Questions to Gauge Your Organization's AI Preparedness
    (組織のAI導入準備状況を測る10の質問)という資料がリリースされました。

    Ten Questions to Gauge Your Organization's AI Preparedness
    https://cmmiinstitute.com/resource-files/public/ten-questions-to-gauge-your-organizations-ai-preparedness

    この10個の質問に答えることで、自組織のAI活用やガバナンスに関する現状を確認し、どのようなギャップや改善の余地があるのかを把握するのに活用できそうです。

    CMMI AIMについて興味のある方や、自社のAI導入において不足している観点は何なのか調べたい方にとって役立ちそうな資料でしたので、簡単にご紹介いたします。

    以下がその10の質問です。
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    1. 組織全体で、現在どの程度AIの利用状況が可視化されていますか?
    2. AIは、組織の中核となる事業戦略とどの程度整合していますか?
    3. プライバシー、バイアス、誤情報など、AI関連リスクを管理する組織の能力にどの程度自信がありますか?
    4. AIが成果物の作成や意思決定に使用された場合、組織は透明性を求めていますか?
    5. 組織は、AIをどの程度効果的に活用していますか?
    6. AIの導入とガバナンスに向けて、従業員とリーダー層はどの程度準備できていますか?
    7. 組織は、ISO規格などの標準や、Agile、DevOpsなどの運用モデルとAIを統合していますか?
    8. 組織は、AIに関する規制やコンプライアンス要件の変化に追随するためどの程度準備できていますか?
    9. 組織は、CMMIについてどの程度知っていますか?
    10. 組織は、CMMI AIMの業務運営上の規律(CMMI AIMのトレーニングと資格、CMMIアプレイザルなど)から恩恵を受けますか?
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    1~8は、組織におけるAIの導入準備や利用状況を確認する質問になっています。
    9は、CMMI AIMの利用を検討するうえでの、CMMIに関する理解度を確認する質問です。
    10は、それらを踏まえて、CMMI AIMに関する恩恵について質問になっているようです。

    各質問にはA~Dの4つの選択肢があり、基本的には「A:完全にできている」から
    「B:一部できている」「C:まったくできていない」「D:わからない」までの4段階で回答します。

    ただし、質問によって各選択肢の具体的な説明は異なります。
    全文を掲載すると記事が非常に長くなりますので、一例だけご紹介します。
    例えば質問5は以下のようになっています。

    5. 組織はAIをどの程度効果的に活用していますか?
     A. 完全に効果的である。AIを利用するすべてのビジネス上重要なプロセスに、
       標準化された規律あるモデルを適用している。
     B. ある程度効果的である。一部の主要な機能・チームでAIを利用しているが、
       正式な管理や測定がなく、依然としてサイロ化した実験的な利用である。
     C. まったく効果的ではない。AIの利用を監視していない。
     D. わからない。

    A~Dのうち、どの回答が多いかによって、自組織の状況や課題をおおまかに判断できるようになっています。
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    ・「A」が多い場合:組織は、規律ある方法でAIに取り組む強固な基盤を持っている。
    ・「B」が多い場合:組織は良いスタートを切っているが、AIの利用を統合し、加速する機会が数多くある。断片化と低い成熟度によって、組織内でAIが生み出す価値とセキュリティが制限されている。
    ・「C」が多い場合:ビジネスモデルや戦略によっては、組織はAI導入のメリットを逃している可能性があり、大きなギャップやリスクが存在する可能性が高い。
    ・「D」が多い場合:組織は世界のビジネス全体で進行しているAI変革に抵抗している可能性があり、それが将来の市場でのポジションに影響する可能性がある。
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    例えば、Aが2個、Bが5個、Cが3個、Dが1個という回答結果であれば、最も多いBの説明を自組織の状況を読み取る際の参考にすることができます。
    一方で、A~Dの回答がばらけて回答数に差がない場合は、各質問の回答を個別に確認し、どの領域に課題があるのか、どの項目から改善に取り組むべきかを考えるきっかけにするとよいでしょう。

    ある程度導入し始めている組織の場合は、Bが多くなると思われます。
    AI導入をほとんど進めていない組織では、CやDが多くなるかもしれません。

    Dが多い場合、原文のまま「AI変革に抵抗している可能性がある」と紹介しましたが、違和感を持たれる方もいらっしゃると思います。
    Dの選択肢は「わからない・判断がつかない(Not Sure)」なので、回答者が組織のAIの利用状況や方針を十分に把握できていない、または情報が共有されていないことも考えられます。
    そのため、Dの回答が多い場合は、なぜ判断がつかなかったのかを確認することが、AI活用における組織の課題を把握するうえでは重要になりそうです。

    また、私自身も実際にこの質問に回答してみましたが、BとAの間にはやや高いハードルがあるという印象を持ちました。
    質問文や選択肢をよく読むと、単にAIツールを導入しているだけではAには届かず、AIの利用状況を把握し、ルールや標準を整備し、測定・管理するところまで求められていそうです。

    この質問リストは、単にAI導入が進んでいるかを確認するためだけではなく、プロセス改善活動のきっかけとしても使えそうです。
    例えば、回答結果をSEPGやAI推進チーム、情報セキュリティ部門などで共有し、「なぜBなのか」「Aにするためには何が必要なのか」を議論してみることで、AI活用に関する組織の課題を具体化することができます。
    そこで明らかになった課題をもとに、「AIの利用状況を把握する仕組みがない」「AI利用時のリスク管理ルールが整備されていない」「AIを活用した開発プロセスが標準化されていない」といった具体的な改善テーマを設定し、ルールや標準プロセスの整備、教育などの改善活動につなげていくこともできます。

    もちろん、すべての組織がすべての項目でAを目指す必要があるわけではありません。
    重要なのは、自組織のAI活用に必要なレベルと現在の状態とのギャップを把握し、必要な仕組みを整備していくことではないでしょうか。

    AI関連のISO規格やCMMI AIMのようなモデルは、AIの利用やガバナンスに関する仕組みを組織的に整備する際の参考になるでしょう。

    是非皆さんも一度チェックしてみてください。

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    https://www.daiwa-computer.co.jp/cmmiselfchk2/

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