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第266号:CMMIで開発以外のドメインに取り組むべきか

2026年05月25日

  • CMMIで開発以外のドメインに取り組むべきか

    先月のメルマガでご紹介したとおり、CMMI関連の公式トレーニング体系が大きく変更されます。

    Associate関連コース(FOC/BDEV/BSVC)が終了となり、今後CMMIを新たに学ぶ方や資格の更新が必要な方は、BOC(Building Organizational Capability)コースの受講が必要になります。
    弊社では、BOCコースを8~9月頃からオープン開催できるよう、現在準備を進めております。詳しいご案内はもう少々お待ちください。

    BOCコース自体は以前から存在しており、弊社でも一部のお客様向けの個別開催を実施しておりましたが、どのようなコースなのかご存知ない方も多いかと思います。

    従来のAssociate関連コース(FOC/BDEV/BSVC)と、BOCコースの違いを簡単に説明すると、対象プラクティス領域(PA)と資格試験に大きな違いがあります。
    ●対象PA
    ・FOCは中核の17PA、BDEVは開発ドメインの2PA、BSVCはサービスドメインの4PAが対象
    ・BOCは中核+全てのドメインの計31PAが対象
    ●資格試験
    ・FOCはAssociate試験(中核PA対象、60問、2.5時間)
    ・BOCはPractitioner試験(全PA対象、120問、4時間)

    CMMIには開発、サービス、供給者に加え、セキュリティ、セーフティ、データ、ピープル、バーチャルの8つのドメインがあります。
    各組織は自分たちのニーズにあったドメインを1つ以上選択して取り組む仕組みとなっています。

    しかし実際には、CMMIを利用する多くの組織が開発ドメイン中心で運用しており、開発以外のドメインに触れる機会はあまり多くありません。
    そのため、これまであまりBOCコースは受講されていませんでした。

    ところが近年のソフトウェア開発組織では、業務内容や求められる管理領域が大きく広がっています。たとえば、
    ・開発だけでなく、保守・運用・ヘルプデスクサービスも提供している
    ・外部の供給者へ委託しており、品質や進捗管理に課題がある
    ・サイバーセキュリティ対応が求められている
    ・リモート会議や分散チームでの業務が日常化している
    ・クラウド利用やAI活用が増え、データ管理の重要性が高まっている

    こういったケースは、多くの組織で見られるのではないでしょうか。

    これらはすべて、開発だけではなく、サービス、供給者、セキュリティ、データ、バーチャルなどの各ドメインが関係するテーマです。
    つまり、現在多くの組織が抱えている課題の中には、開発ドメインだけでは十分に扱いきれないものが増えてきているとも言えます。

    そのため、この公式トレーニング体系の変更をきっかけに、開発以外のドメインにも目を向けてみる価値は十分あるのではないでしょうか。

    たとえば、供給者ドメインに含まれる供給者合意管理(SAM)は、CMMI V2.2までは中核PAだったため、外注管理や調達を行う組織では評定スコープに含めるのが一般的でした。
    しかし、V3.0の評定ではPA選択の考え方が変更され、BOCコースを受講しないとSAMをスコープに含められないことから、SAMを適用しないケースが増えておりました。
    一方で、実際には外注管理を行っている組織は依然として多く、品質や納期、コミュニケーション面で課題を抱えていることも少なくありません。
    以前SAMを適用していた組織はもちろん、これまで十分に取り組めていなかった組織にとっても、改めて供給者ドメインを活用する価値はあるのではないかと思います。

    また、CMMI Instituteが毎年公開しているCMMI Technical Report:Performance Results では、複数ドメインを組み合わせて活用するマルチドメインの利用状況が紹介されております。
    2024年は219件で、全評定数の約4.5%がマルチドメインを採用しているとのことでした。
    現在はまだ限定的な件数ですが、今後BOCコースの普及によって、マルチドメイン活用は徐々に増えていくのではと予想しております。

    「ウチは開発組織だから開発ドメインだけで十分」と考えていた組織でも、
    ・サービス運営
    ・外注管理
    ・セキュリティ対応
    ・データ活用
    ・リモート開発
    といった業務において課題を抱えているのであれば、関連ドメインを組み合わせることで、より実態に合った改善につながる可能性があります。

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    さて、少し他のドメインに興味が湧いてきたものの、実際にどのドメインから取り組んだら良いかわからないという方もいらっしゃるかと思います。
    そのような場合は、CMMI Instituteが公開している以下の資料やHPが参考になるでしょう。

    ・CMMI Domain Differentiation Grid
     https://cmmiinstitute.com/resource-files/public/cmmi-domain-differentiation-grid

    ・各ドメインの概要解説ページ
     https://cmmiinstitute.com/products

    ・CMMI紹介ページ:What Domain is Right for You?の章
     https://cmmiinstitute.com/cmmi

    特に、最後のWhat Domain is Right for You?のページでは、自組織でどのような課題があるか、どのドメインが適しているか、どのようなメリットが期待できるかが順番に紹介されており、自組織との関連性をイメージしやすい内容になっています。

    一例をご紹介します。あなたの組織であてはまるものはありますか?

    ●サービスドメイン
    <課題>
    ・サービス需要を満たすためにリソースを適切に配分することに苦労していないか
    ・常に高いレベルの顧客サービスを維持することを目指しているか
    ・納期と予算内でサービスを提供することに苦労していないか
    ・サービスの中断、手戻り、コスト超過、遅延の課題を抱えていないか

    <対象となる組織>
    ・B2B、B2C、スタンドアロンサービス、製品提供の一部であるサービスなど、サービスを提供する組織

    <主なメリット>
    ・顧客ロイヤルティの向上
    ・レジリエンスの強化
    ・市場投入までの時間短縮
    ・品質の向上
    ・コスト削減

    ●データドメイン
    <課題>
    以下の理由によりデータ資産の活用に苦労していないか?
    ・データのサイロ化(部門間の連携不足)
    ・正式なプロセスや明確な戦略の欠如
    ・リーダーシップの支援不足
    ・データの整合性に対する信頼の欠如

    <対象となる組織>
    ・ビジネスにデータの力を活用したい組織

    <主なメリット>
    ・意思決定の改善
    ・効率性の向上とコスト削減
    ・データ信頼性の向上
    ・データガバナンスプログラムの有効性の向上

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    以上です。
    弊社では、各ドメインについてより詳しく知りたい方向けに、概要を紹介するコンテンツを準備中です。
    よろしければご利用ください。
    また、今後開催予定のBOCコースの受講もぜひご検討ください。

  • 『5分でできる! ソフトウエア開発プロジェクトCMMI セルフチェック』

    CMMIに照らして、自社のソフトウェア開発プロジェクトの状況が簡単にチェックできます。
    https://www.daiwa-computer.co.jp/cmmiselfchk2/

    大和コンピューターは、CMMI Instituteとのパートナ契約の下、公式のCMMIコースや、CMMIの成熟度レベルを判定するアプレイザル等のサービスをご提供しております。

    ▼サービス事例
    ・組織のメンバにCMMIの概要を伝える、トレーニングコース
    ・現在のプロセスの改善の機会を明らかにする、ギャップ分析
    ・改善の機会に対する改善策の検討の参加
    ・標準プロセスや各種テンプレートの作成活動に対する支援
    ・御社にインストラクタを派遣して実施するCMMI Institute公式CMMI入門コース

    皆様のニーズに柔軟に対応しておりますので、まずはお気軽に下記までご連絡下さい。
    https://www.daiwa-computer.co.jp/services/consulting/inquiries/