CMMI V3.0が2023年4月6日にリリースされました。
有効なライセンスをお持ちの方は、モデルビューアでCMMI V3.0を利用できます。
CMMI V3.0 と CMMI V2.2 の PDF もダウンロードすることができます。
主な変更点は、次のとおりです。
・供給者選定 (SSS) プラクティス領域が削除され、供給者合意管理 (SAM) に組み込まれました。
・データの管理という能力領域ができました。
・新しいプラクティス領域が追加されました。
・データ管理 (DM)
・データ品質 (DQ)
・人材のエンパワーメント (WE)
・仮想ソリューション配信の有効化 (EVSD)プラクティス領域 は、仮想作業の有効化 (EVW) に名前が変更されました。
・Data、DevSecOps、およびPeopleに関するコンテキスト固有の情報が追加されました。
さて、みなさま、気になるプラクティス文の変更ですが、開発ドメインのプラクティス文には変更がありません。
中核プラクティス領域のプラクティス文の変更は次のとおりです。
原因分析と解決 (CAR)
レベル3のプラクティスから「root」が削除されました。
CAR 3.1 組織のプロセスに従い、選定された実施結果の原因を究明する。
CAR 3.2 特定された原因を取り上げる処置を提案する。
CAR 3.4 原因の分析および解決のデータを記録する。
CAR 5.1:「on a broader scale」が「to optimize performance across theorganization」に変更されました。
組織全体の実績を最適化するために解決策を適用すべきかどうかを判断するために、統計的技法およびその他の定量的技法を使用して、その他のソリューションとプロセスを評価する。
統治 (GOV)
GOV 2.2:「ensures」がなくなり、ストレートに「provides」と言っています。
上級管理層は、期待されるプロセスを開発し、支援し、実施し、改善し、そして期待されるプロセスの遵守度を評価するために、資金、資源とトレーニングを提供する。
GOV 2.3:「improvement」が「performance improvement」に変更されました。
上級管理層は、情報ニーズを特定し収集された情報を使用して、効果的なプロセスの実装と実績改善に向けた統治と監督を行う。
GOV 4.1:「ensures」を「verifies」に変更されました。
上級管理層は、選定された決定が「品質およびプロセス実績の目標」の実績と達成に関連する統計的および定量的な分析によって導かれることを検証する。
実装のインフラ (II)
新しいプラクティスが、II 4.1として追加されました。
作業を完了させるために、統計的技法およびその他の定量的技法を理解し適用する組織の能力を開発する。
実績と測定の管理 (MPM)
MPM 3.5:「and address」が挿入されました。
測定データと実績データを使用して組織の実績を分析し、実績改善に対するニーズを決定し対処する。
レベル5のプラクティスに「optimize」または「optimizing」が挿入されました。
MPM 5.1 統計的技法およびその他の定量的技法を使用して、実績を最適化するために事業目標が事業戦略に整合するようにする。
MPM 5.2 統計的技法およびその他の定量的技法を使用して実績データを分析し、
選定された事業目標を満たすための組織の能力を判定し、実績を最適化する見込みのある領域を特定する。
MPM 5.3 事業目標と「品質およびプロセス実績の目標」を満たし最適化する上で、改善提案の期待される効果に関する統計的および定量的分析に基づいて、改善提案を選定し、実装する。
組織トレーニング (OT)
OT 3.5:「and report」が挿入されました。
組織のトレーニングプログラムの有効性を評価し報告する。
計画 (PLAN)
PLAN 2.6:「available and estimated resources」が「estimates againstcapacity and availability of resources」に変更されました。
資源のキャパシティと可用性に対して見積もりを調整することで、計画が実現可能であることを確保する。
プロセス資産開発 (PAD)
PAD 3.3とPAD 3.5が統合されました。
PAD 3.3 組織のプロセスと資産を開発し、最新に保ち、プロセス資産ライブラリで使用可能な状態にする。
PAD 3.5:以前のPAD 3.6
PAD 3.6:以前のPAD 3.7
プロセス管理 (PCM)
PCM 3.6:「and report」が挿入されました。
プロセス改善目標の達成において、展開された改善策の有効性を評価し報告する。
要件の開発と管理 (RDM)
RDM 2.1とRDM 2.3が統合されました。
RDM 2.1 利害関係者のニーズ、期待、制約、およびインタフェースまたは接続を引き出し、要件の理解を確認する。
RDM 2.3:以前のRDM 2.4
RDM 2.4:以前のRDM 2.6
RDM 2.5:以前のRDM 2.6
供給者ドメインのプラクティス文の変更点は次のとおりです。
供給者合意管理 (SAM)
以前の供給者選定 (SSS) プラクティス領域が SAM に統合されました。
SAM 1.1 供給者を特定し、評価し、選定する。
SAM 1.2:以前の SAM 1.1
SAM 1.3:以前の SAM 1.2
SAM 1.4:以前の SAM 1.3
SAM 2.1 評価基準、潜在的な供給者を特定し、供給者の要求を配布する。
SAM 2.2 記録された評価基準に従って供給者の回答を評価し、供給者を選定する。
SAM 2.3:以前の SAM 2.1。「Monitor supplier」が 「Manage supplier
activities」に変更されました。
供給者合意に明記された通りに供給者の活動を管理し、合意を最新に保つ。
SAM 2.4:以前の SAM 2.3
SAM 2.5:以前の SAM 2.4
SAM 3.1 供給者の実績活動と選定された納入物の技術レビューを行う。
SAM 3.2 供給者合意の基準に基づき、供給者の実績とプロセスを管理する。
SAM 4.1 供給者の実績目標に対する定量的な管理を行うために、尺度を選定して
分析技法を適用する。
今回紹介したところ以外にもさまざまな変更がありますので、詳細を知りたい場合は、モデルビューアでチェックしてください。
第229号:CMMI V3.0で変更されたプラクティス文(抜粋)
2023年04月25日
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CMMI V3.0で変更されたプラクティス文(抜粋)