CMMI Instituteからのダイレクトメール等ですでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、ITガバナンスやサイバーセキュリティーなどを扱っている団体であるISACAが、CMMI Instituteを買収したというプレスリリースが発表されました。
CMMI Instituteのアナウンスとプレスリリース
http://cmmiinstitute.com/newsroom/announcements
http://tinyurl.com/hdzqreq
ISACAのHPでのアナウンス
http://www.isaca.org/about-isaca/pages/cmmi.aspx
日本語翻訳された記事もあります。
http://www.businesswire.com/news/home/20160307006184/ja/
発表によりますと、ISACAは、あらゆる業界の情報システム・ガバナンス、セキュリティー、監査、保証の担当者として働く14万人以上の会員と認定保持者にサービスを提供しており、今回の買収により、ISACAはCMMI Instituteが成熟度レベル評価を行なってきた数千の組織を、新たなサービス対象とすることができる、としています。
CMMI InstituteのKirk Botula最高経営責任者(CEO)は、ISACAと協力して新たな製品を生み出し、世界中に提供して組織の能力向上と高成熟度運営を加速させる、とコメントしています。
今後も両組織は引き続き個別に事業を展開しますが、CMMI InstituteはISACAの従属的な組織として事業を行っていくことになるようです。
というわけで、今すぐ何か大きな変化があるわけではなさそうですが、CMMIユーザーにとってより良い方向に進化してくれることを期待したいですね。
今後の動向を見守っていきましょう。
第144号:ISACAがCMMI Instituteを買収, Maturity Profile Report
2016年03月25日
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01ISACAがCMMI Instituteを買収
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02Maturity Profile Report
Maturity Profileの2016年1月版が発行されました。
2007年1月から2015年12月までに行われたSCAMPI Class Aアプレイザルのデータを元に、様々な情報が当レポートにまとめられています。
主だったものをご紹介しましょう。
2015年の世界でのアプレイザル件数は1915件で過去最高を記録しました!
年々伸びていっております。
関連要素群別の2015年のアプレイザル数です。()内は2014年。
CMMI-DEV 1671 (1448)
CMMI-SVC 227 (173)
P-CMM 14 (7)
CMMI-ACQ 3 (6)
圧倒的に多いのは、やはりCMMI-DEV(開発のためのCMMI)。CMMI-SVCも利用組織は増えていっているようです。
CMMI-ACQは利用組織はほとんどないようです。
2015年の上位10カ国です。()内は2014年。
中国 888 (723)
アメリカ 411 (316)
インド 194 (190)
メキシコ 89 (70)
スペイン 51 (49)
韓国 42 (48)
ブラジル 27 (39)
日本 18 (28)
フランス 11 (17)
台湾 6 (12)
特に中国、アメリカ、メキシコは伸び率が高いです。
残念ながら日本の件数は減少してしまいました。
日本のアプレイザル数が減少した背景には、取り組む負荷が高いとか、受診コストが高いとか、評定の結果をうまく改善効果に結びつけられてないとか、いろいろ理由があろうかとは思います。
しかし、一昔前に比べると、アプレイザルを実施する日数や準備にかかる工数は減ってきていますし、上手に進めればアプレイザルは組織のプロセス改善活動を急加速させ、効果に結びつける役割を担ってくれるはずです。
日本国内にもまだまだCMMIを使って改善を進めたいと思っているソフトウェアの組織はたくさんあると思っています。
CMMIやアプレイザルのことで悩んでいる方は、是非一度弊社にご相談ください。一緒に日本のソフトウェアプロセス改善をを盛り上げていきましょう。
Maturity Profile Reportの詳細は以下をご参照ください。
http://tinyurl.com/hvll388