今年4月に CMMI for SCAMPI Class A Appraisal Results 2011 End-Year Update がリリースされました。
これは、CMMIモデル、SCAMPIのバージョン1.2または1.3を用いてアプレイザルを実施した結果であり、この中には調達のためのCMMI、サービスのためのCMMIも含まれています。
内容は、大きく分けて以下の3つで構成されています。
1.現況
2.世界の傾向
3.組織の傾向
今回からアプレイザル報告数上位10カ国の過去5年間の報告数推移のページが増え、全体で28ページです。
1.現況
2006年以降におけるアプレイザル実施数と組織数は、以下の通りとなりました。
アプレイザル実施数: 5,628件
組織数 : 4,731組織
では、アプレイザルを実施した結果、どのレベルの達成が多いのでしょうか?その結果は以下の通りで、6割以上がレベル3を達成していることが分かりました。
※カッコ内は2011年9月までの数値
レベル5 : 5.4%( 5.1%)
レベル4 : 1.7%( 1.6%)
レベル3 :65.8%(65.4%)
レベル2 :22.9%(23.4%)
レベル1 : 0.7%( 0.5%)
レベルなし: 3.6%( 4.0%)
組織の規模をみると、以下の通りとなりました。
100名以下 :67.3%
101名~200名:14.5%
201名以上 :18.2%
2.世界の傾向
昨年12月までにアプレイザルを実施し、かつ本年1月までにSEIに報告があった国は、新たにキューバ、キプロス、シリアの3カ国が増え、76カ国となりました。
国別にみてみましょう。レベル1~5のアプレイザル実施数上位5カ国は以下の通りで、前回から順位の変動はありませんでしたが、中国、アメリカをみると半年間で100件以上のアプレイザルが実施されていることが分かりました。
※カッコ内は2011年9月までの数値
1位 中国: 1,866件(1,557件)
2位 アメリカ: 1,278件(1,119件)
3位 インド: 518件( 462件)
4位 スペイン: 222件( 186件)
5位 日本: 187件( 165件)
では、高成熟度レベル(レベル4および5)の報告数をみてみましょう。こちらも順位の変動はありませんでしたが、インドと中国の差が徐々に狭まりつつあります。
※カッコ内は2011年9月までの数値
1位 インド: 127件(111件)
2位 中国: 101件( 78件)
3位 アメリカ: 73件( 63件)
4位 韓国: 21件( 14件)
5位 日本 17件( 13件)
3.組織の傾向
それでは、各レベルの達成までにどれくらいの期間を要するのでしょうか?その結果、以下の通りとなりました。各値は中央値です。
※カッコ内は2011年9月までの数値
レベル1から2: 5ヶ月( 5ヶ月)
レベル2から3: 20ヶ月( 19ヶ月)
レベル3から4: 25ヶ月( 21ヶ月)
レベル3から5: 26ヶ月( 25.5ヶ月)
高成熟度の達成までの期間をみると、2年以上はかかるということが分かります。
より詳細な内容をみたいという方は、以下のサイトにアクセスしてみて下さい。
サービスのためのCMMIのアプレイザル報告数も掲載されています。
http://tinyurl.com/cf2ytcf
第98号:Maturity Profile update
2012年05月25日

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Maturity Profile update