皆さんの組織では、モチベーションを高く保って継続的な改善を行ってますか?
え、活動が止まっている?
では以下のような症状は出ていませんか?
●症状1:(某SEPGの声)SEPGは現場からよく文句を言われるし、先のキャリアも見えないし、報われない仕事と思っている
●症状2:(某PMの声)SEPGが勝手に作った標準プロセスが知らないうちに展開されたけど、現場でやっていることと乖離があるし、理想を追い過ぎていて実際にはとても使えない。しかもSEPGは使えというだけでフォローもしてくれない。
●症状3:(某プロジェクトメンバの声)アプレイザルの対象プロジェクトに突然選ばれて、無理なスケジュールの中でSEPGの言われるまま改善してなんとかレベル達成したけど、オレ達だけがこんなに苦労するのはもう嫌だ。二度とアプレイザルには参加したくない。
上記のような症状が出ている場合、プロセス改善が続かない原因の1つとして「モチベーションの低下」が考えられます。
処方箋として、今回は「チームのモチベーションを下げさせないマネジメントの3つの鉄則」というのをご紹介したいと思います。
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【チームのモチベーションを下げさせないマネジメントの3つの鉄則】
1.公平性を保つ
給与や待遇などにおいてフェアに扱うこと
2.成果を尊重する
仕事や成果を尊重すること
3.健全な仲間づくりをする
メンバと良好で建設的な関係を構築すること
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モチベーションというやつは、「どうやってあげるか」に注力しがちですが、上げることよりも下がらないように工夫することが重要なんだそうです。そんなことから、アメリカのハーバードビジネススクールで考えられたのが上記の鉄則だそうで、不公平感がないよう配慮し、互いの仕事を尊重し、メンバ間で良くコミュニケーションをとって、メンバに一定の安心感を与えていこう、というもの。
これってプロセス改善活動にも通ずるところがありそうですよね。何しろ、プロセス改善を推進するのは「人」ですから、モチベーションがプロセス改善のパフォーマンスに影響を与えるのは必然です。
先にご紹介した各症状をこれらの鉄則に当てはめてみると、以下のような問題が見えそうです。
●症状1
→鉄則1:キャリアが約束されない不安感
鉄則2:SEPGの仕事の成果が認められていない
●症状2
→鉄則2:現場が実施していることがプロセスに活かされていない
鉄則3:現場とのコミュニケーション不足
●症状3
→鉄則1:リソース確保が不十分で、自分達だけが割りを食った不公平感
鉄則3:目標の共有がされず、使命感がない作業によるやらされ感
これらから、組織のモチベーションを下げさせないプロセス改善活動における3つの鉄則を考えてみました。
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【組織のモチベーションを下げさせないプロセス改善の3つの鉄則】
1.公平性を保つ
現場やSEPGの改善リソース確保がスポンサにより承認され、作業を平準化して不公平感を極力排除したアサインが行われること。また、SEPGの組織内での役割を明確化し、職制を備える。
2.成果を尊重する
組織のプロセスには現場で実施している良いプロセスを取り込み、SEPGと現場は互いに仕事や成果を尊重しあえる仕組み作りをめざすこと。
3.健全な仲間づくりをする
プロセス改善活動に関わるスポンサ、SEPG、現場間で、コミュニケーションを取る機会を設け、目標を共有し、互いのミッションを理解し、良好で建設的な関係を構築すること。
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もしあなたの組織の改善活動が停滞している、または停滞しそうであれば、上記の鉄則の処方を考えてみてはいかがでしょうか?
※今回の内容は、以下のサイトの記事を参考にさせて頂きました。
チームの士気を下げさせないマネジメント3原則+8つの実践術
http://www.lifehacker.jp/2010/02/100222demotivate.html
Why Your Employees Are Losing Motivation
http://hbswk.hbs.edu/archive/5289.html
第90号:プロセス改善活動のモチベーションを下げない工夫
2011年09月25日
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プロセス改善活動のモチベーションを下げない工夫