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第87号:CMMIの原文を読む

2011年06月24日

  • CMMIの原文を読む

    「IT人材白書2011」によると、IT技術者はグローバル化の流れを認識しているが、外国語習得への取り組みは低いそうな。

    現時点では CMMI V1.3 の日本語版は出てませんので、まだ CMMI V1.3 を読んでいないという人もいることでしょう。日本語版のリリースを待ち焦がれているかもしれませんが、この機会に原文を読んでみることをおすすめします。

    日本語版のCMMIを読むのも大変なのに英語で読むなんて!という人もいると思いますが、きっといいことがありますので、読んでみてください。原文を読んで初めて気がつくこともあることでしょう。

    例えば、DAR SP1.1 の「決定分析のための指針」とDAR GP2.1 の「決定分析と解決の組織方針」を混同している人がたまにいます。評定時にインタビューでSP1.1のことを聞いたのに、回答がGP2.1のことだったりします。

    指針と方針というのがややこしいのでしょう。両方とも「針」なので、混同する気持ちもわからないこともないですが、指針と方針とは違います。同じ針の仲間ではありません。

    原文では、指針はガイドライン(guidelines)で、方針はポリシー(policy)となってます。指針と方針を混同した人も、ガイドラインとポリシーなら、同じものとは思わないでしょう。

    ポリシーとガイドラインのそれぞれの意味を知りたいときは、せっかくの機会ですので、英和ではなく英英で調べてください。

    例えばコウビルドを引いてみると、下記のようになってます。参考としてグーグル先生による和訳を載せておきます。

    Guidelines are pieces of advice that an organization or person issues, intended to help you do something.
    (ガイドラインは、組織または個人の問題は、あなたが何かを助けるために意図したアドバイスの一部です。)

    A policy is a set of ideas of plans that is used as a basis for making decisions, especially in politics, economics, or business.
    (ポリシーは、特に政治、経済、またはビジネスで、意思決定を行うための基礎として使用されているプランのアイデアのセットです。)

    グーグル先生の訳は、参考にならなかったかもしれませんが、このように指針と方針の役割は異なります。原文を読めば、日本語版だけを読むよりもプラクティスの意図がよくわかると思います。

    辞書を引きながら原文を読むのは結構つらい作業かもしれませんが、CMMIモデルの理解はより深くなることでしょう。全ページでなくてもよいので、気になるところだけ読むとか、V1.3で変更した箇所だけ読むとかしてみてはいかがでしょうか。きっといいことありますよ。