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第239号:プロセス改善の効果をどう評価すればよいのか

2024年02月22日

  • プロセス改善の効果をどう評価すればよいのか

    プロセス改善の効果をどう評価すればよいのか悩んでいませんか?

    手順書を作りました。チェックリストを作りました。テンプレートを作りました。で、その効果はどうなのだと上司に聞かれて、なんて返答すればよいのでしょうか。

    そんなときは、プロセス改善の目標を先に決めてください。品質を向上させたいとか、生産性を向上させたいとかあると思います。

    でも、漠然とした目標ではなく、具体的な目標を立ててください。

    コーディングの効率を5ポイント向上させたいとか、レビューの欠陥をいつもより3個多く見つけるとか、次工程への欠陥の流出を2個減らすとか。

    プロセス改善目標は具体的に測定できるように定めましょう。そうしたほうが、目標を達成したのかどうか判断しやすいです。

    具体的で測定可能だったら何でもいいかというとそうではありません。例えば、事業目標をコピー&ペーストして、売上金額1億円増みたいなのをプロセス改善目標にするのはよくありません。

    これでは、プロセス改善目標としては的が絞れていません。ハイレベルすぎます。どのプロセスを改善するのかわかりません。いろいろな改善策を同時に進めるのは、どれが目標に対して効果があって、どれが効果がないのかわからなくなります。

    プロセス改善目標を決めるときに事業目標を考慮する必要がありますが、コピー&ペーストはよくありません。どのプロセスを改善するのが事業目標の達成に貢献するのか、よく考えて改善する対象のプロセスを決めてください。

    対象プロセスを決め、プロセス改善目標を決めてから、それを達成するための施策を考えて、実施してください。

    そして実施後に、実績がどうなったか測定して、プロセス改善目標と比較すれば、効果があったかどうかすぐわかります。

    もしプロセス改善目標を達成しなかった場合は別の施策を考えましょう。

    施策を実施してからどう評価するのか考えるのではなく、プロセス改善目標を決めてから実施してください。

    必要以上に手順書やチェックリストやテンプレートを作成しても実績はよくなるとはかぎりません。手間が増えるだけ逆効果になるかもしれません。

    何を目指しているのか先に目標を決めて、それに相応しい施策を実施してください。手段と目的を間違えないよう気をつけてね。