先日、掃海母艦を見学してきました。偶然見学前日に飲み屋で知り合ったその艦の乗員は、掃海母艦はイージス艦とかと比べると見るとこないでしょうと言っておりました。
まあ兵装は前方に62口径76mm速射砲があるだけで、案内してくれた幹部の方も隣に泊まっていた護衛艦の装備も説明しておりました。
しかし、私は、安全守則という、まあチェックリストみたいなものが船体のそこらじゅうに掲示されていることに興味を引かれて、夢中で安全守則の写真を撮っていました。
時間の都合ですべての安全守則は撮れなかったのですが、20枚以上も撮っていました。
安全守則とは下記のようなものです。金属のプレートに赤字で書かれています。
総員離艦安全規則
1 あわてるな。
2 衣服を着用せよ。
3 救命胴衣を装着せよ。
4 早く艦から遠ざかれ。
5 集団を作れ。
6 無理な泳ぎはするな。
7 水中爆発及びサメに注意せよ。
重量物取扱安全守則
1 控索をとれ。
2 重量物の下に入るな。
3 必要以上に高く上げるな。
4 揚げ降ろしは、静かに行え。
5 障害物が無いことを確認せよ。
6 固定及び格納には、十分な処置を講ぜよ。
7 安全帽を装着せよ。
8 作業指揮は明確に行え。
どれもひとつひとつは単純な事項で、たくさんの安全守則がとにかくそこらじゅうに掲示されているけど、みんなちゃんと守っているのかな、形骸化していないのかなと、プロセス改善の専門家としては心配になったので、近くにいた海士の方に聞いてみると、守らなければ事故が起こるので安全守則は役に立っていると答えてくれました。
「重量物取扱安全守則」の「8 作業指揮は明確に行え。」は、テプラのようなもので上から貼られていました。聞いてみると、事故が起こって、追加する必要があったので、後から追加して貼られたそうです。だからとても役に立っていますと笑顔で答えてくれました。
チェックリストをわかりやすい場所というか無視できない場所に掲示するのはいいなと思いました。ソフトウェア会社では、あまりこういうのは見ません。
守るべきルールや注意事項、チェックリスト等は、電子化されてWebで閲覧可能というところが多いと思います。
ルールやチェックリストを保守する人にとっては電子化してWebで展開していくことは利点が多いのでしょう。
でもそれを使う人にとってはどうでしょうか。「総員離艦安全守則」がwebで閲覧するようになっていたり、小冊子になって机の中に入っていても役に立たない気がします。
第135号:標準プロセスをどのように展開するのか
2015年06月25日
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標準プロセスをどのように展開するのか