メルマガ
バックナンバー

第169号:CMMI V2.0 が3月28日に出ましたが

2018年04月25日

  • CMMI V2.0 が3月28日に出ましたが

    CMMI V2.0 が3月28日に出ました。

    CMMI V2.0は、いままでのバージョンとは異なり、Model Viewerから見ることができます。それ以外の方法はありません。Model Viewerのアクセス権を購入する必要があります。

    V1.3までは無料で配布されていたため、今回も無料であることを期待していた方も多いと思いますが、CMMI V2.0は無料ではありません。国防総省からお金が出てないからでしょうか。

    CMMI研究所は、次のように言っています。
    ・CMMI V2.0は公的資金なしで開発された唯一のバージョンとしてCMMIの歴史の中ではユニークである。
    ・ISO、ITIL、COBIT、DMBOK、PMBOKなどの他の標準規格と同じように、モデルを販売する常識的なアプローチを採用している。


    Model Viewerのアクセス権は2つの価格帯があります。

    1) 400ドルで1年間のアクセス
    これには次のものが含まれます。
    ・CMMI Development V2.0モデル
    ・採用と移行ガイド
    ・CMMI DEV V2.0クイックリファレンスガイド、
    ・CMMI DEV V1.3とV2.0のマッピング
    ・ライセンス期間内の将来のコンテンツ出版物
    また、オフラインで使用するために、これらのPDFをダウンロードすることもできます。

    2) 150ドルで7日間のアクセス
    これには次のものが含まれます。
    ・CMMI Development V2.0モデル
    ・採用と移行ガイド
    こちらもPDFをダウンロードできます。


    このように発表されているのですが、いま利用可能なものはCMMI Development V2.0モデルだけです。Scrumのガイドが付いています。

    採用と移行ガイドとCMMI DEV V2.0クイックリファレンスガイド、CMMI DEV V1.3とV2.0のマッピングはまだ使用できません。

    これらのドキュメントのフッター部の著作権情報に問題があるそうです。これらの問題が解決すればすぐに利用可能にする予定だそうです。

    また、入門コースに相当するトレーニングやアップグレードトレーニングを受けると150ドルのものと同じものが付いてきます。


    CMMI V2.0になり、アプレイザルも変わりました。もうSCAMPIではありません。

    4種類のアプレイザルがあります。

    1) ベンチマーク
    レベル判定あり、有効期間3年、CMMI V1.3のSCAMPI Aに相当します。

    2) サステインメント
    レベル判定あり、有効期間2年、CMMI V1.3には該当するものがありません。
    レベルを持続するのためのアプレイザルです。
    ベンチマークアプレイザルを実施した組織が条件を満たせば実施できます。
    ベンチマークアプレイザルよりも少ない労力で実施できます。

    3) アクションプランリアプレイザル
    CMMI V1.3にもアクションプランリアプレイザルはありました。
    目標とするレベルを達成できなかった組織のためのアプレイザルです。

    4) エバリュエーション
    レベル判定なし、CMMI V1.3のSCAMPI B と C に相当します。

    新しいアプレイザル手法では、サンプリング方法が変わります。

    V1.3では、サンプリングファクタを使用して、リードアプレイザとスポンサで最適なプロジェクトを選んでいました。

    V2.0では、組織やプロジェクトの情報に基づき、CMMI Institute Appraisal System(CAS)によってランダムにサンプルプロジェクトが決まります。

    CASはまだ使えません。

    CMMI研究所は、2019年からCMMI V2.0のアプレイザルを受け付けます。

    3月28日にCMMI V2.0 が出ましたが、いまはこのような状態です。