CMMやCMMIの理解をより深めていただくために、私CMMセミナー担当の西田理恵子が、プロセス改善活動家なら必ず押さえておきたい情報を簡単に説明していきます。
では今月は、三位一体について。
三位一体と言えば、寺堂院高校の八木沢三姉妹を思い出す方もいらっしゃると思いますが、いまから説明する三位一体も内容的にはだいたい同じと思ってもらってよいです。
プロセスとは、手順、方法論、ツール、設備を用いて、人がインプットから顧客にとって価値のあるアウトプット(製品)を生み出すために行う作業のことです。従って、プロセスはしばしば、プロセス - 人材 - 技術の三位一体として述べられます。
CMMは、高品質の製品を常に計画どおりに生産するために組織が持つプロセス能力に焦点を当てています。組織が成熟するにつれ、プロセスが改良され、組織全体でより一貫性をもって実施されることになります。 CMMは、人が作業をする上で強力な武器となるこのプロセスに焦点を当てています。
今月は以上です。
では、さようなら。再見。
第15号:三位一体, 人員をトレーニングする話
2005年06月24日
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01三位一体
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02人員をトレーニングする話
今回は、「GP 2.5 人員をトレーニングする」についての話です。
GP 2.5 プロセスを実施または支援する人員を必要に応じてトレーニングする。
この共通プラクティスの目的は、プロセスを実施または支援するために必要なスキルおよび専門的知識を人員が持っていることを確実なものにすることです。
簡単にいいますと、トレーニングを提供するということです。
トレーニングといいましてもさまざまな形態があります。
・教室形式のトレーニング
・独学
・OJT
・先輩による指導
・Webベースのトレーニング
なんでもOKです。
各プロセス領域のGP2.5のうち、組織が必要とするトレーニングは、『組織トレーニング』プロセスが、トレーニングの実装をサポートします。
プロジェクトに係わるプロセス領域のGP2.5の実装は、『プロジェクト計画策定』プロセスのSP2.5「必要な知識とスキルについて計画する」がサポートします。
下記にモデルに記載されているトレーニング題材の例を羅列します。
ご参考に。段階表現です。
◆成熟度レベル2
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PA │トレーニング題材の例
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REQM│・適用分野
│・要件の定義、分析、レビュー、および管理
│・要件管理ツール
│・構成管理
│・協議、および対立の解決
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PP │・見積もり
│・予算
│・協議
│・リスクの特定および分析
│・データ管理
│・計画策定
│・スケジュール作成
──┼─────────────────────────────────
PMC │・プロジェクトの監視および制御
│・リスク管理
│・データ管理
──┼─────────────────────────────────
SAM │・供給者との協議と作業に関連する規則および業務プラクティス
│・調達の計画策定および準備
│・「商用市販の成果物」の調達
│・供給者の評価および選定
│・協議、および対立の解決
│・供給者管理
│・調達した成果物のテストおよび移行
│・調達した成果物の受け取り、蓄積、使用、および保守
──┼─────────────────────────────────
MA │・統計技法
│・データの収集、分析、および報告のプロセス
│・ゴールに関連する測定の開発 (例えば、『GQM (ゴール-質問-メトリク
│ ス) 』
──┼─────────────────────────────────
PPQA│・適用分野
│・顧客関係
│・プロジェクトのプロセス記述、標準、手順、および手法
│・品質保証の目標、プロセス記述、標準、手順、手法、およびツール
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CM │・構成管理要員の役割、責任、および権限
│・構成管理の標準、手順、および手法
│・構成ライブラリシステム
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◆成熟度レベル3
──┬─────────────────────────────────
PA │トレーニング題材の例
──┼─────────────────────────────────
RD │・適用分野
│・要件定義および要件分析
│・要件引き出し
│・要件仕様およびモデリング
│・要件追跡
──┼─────────────────────────────────
TS │・成果物および成果物構成要素の適用分野
│・設計手法
│・インタフェース設計
│・単体テスト技法
│・標準 (例えば、成果物、安全性、人間的な要因、環境)
──┼─────────────────────────────────
PI │・適用分野
│・成果物統合の手順および基準
│・統合および組み立てのための組織の設備
│・組み立て手法
│・梱包標準
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VER │・適用分野
│・検証の原理、標準、および手法 (例えば、分析、実証、インスペクショ
│ ン、テスト)
│・検証ツールおよび設備
│・ピアレビューの準備および手順
│・会議を効果的に運営する方法
──┼─────────────────────────────────
VAL │・適用分野
│・妥当性確認の原理、標準、および手法
│・意図した使用環境
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OPF │・CMMI、およびその他のプロセスとプロセス改善の参照モデル
│・プロセス改善の計画策定および管理
│・ツール、手法、および分析技法
│・プロセスモデリング
│・促進技法
│・変更管理
──┼─────────────────────────────────
OPD │・CMMI、およびその他のプロセスとプロセス改善の参照モデル
│・プロセスの計画策定、管理、および監視
│・プロセスモデリングおよびプロセス定義
│・テーラリング可能な標準プロセスの開発
──┼─────────────────────────────────
OT │・知識およびスキルのニーズの分析
│・インストラクショナルデザイン (教育方法の設計)
│・教育技法 (例えば、トレーナーをトレーニングする)
│・主題に関する、復習や補充のトレーニング
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IPM │・プロジェクトのニーズを満たすための「組織の標準プロセスの集合」を
│ テーラリングすること
│・「プロジェクトの定義されたプロセス」に基づいてプロジェクトを管理
│ する手順
│・「組織の測定リポジトリ」を使用すること
│・組織プロセス資産を使用すること
│・統合管理
│・グループ間調整
│・グループ問題の解決
│・「プロジェクトの共有ビジョン」を構築すること(For IPPD)
│・チームを構築すること(For IPPD)
──┼─────────────────────────────────
RSKM│・リスク管理の概念および活動 (例えば、リスクの特定、評価、監視、軽
│ 減)
│・リスク軽減に関する尺度の選定
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IT │・統合作業環境の使用
│・対人関係のスキル
│・意思疎通に関するスキル
│・チーム構築
│・協力的な問題解決および意思決定
──┼─────────────────────────────────
ISM │・調達される成果物の候補に対し、潜在的な供給源を特定すること
│・調達の実現可能性および成果物のライフサイクル全体のおける費用の分
│ 析
│・供給者作業成果物を評価すること
│・供給者プロセスを監視すること
──┼─────────────────────────────────
DAR │・正式の決定分析
│・基準に照らして解の選択肢を評価するための手法
──┼─────────────────────────────────
OEI │・作業環境開発
│・人間工学
│・IPPD のためのリーダシップ方針
│・統合および協調作業のための人員管理
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◆成熟度レベル4
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PA │トレーニング題材の例
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OPP │・プロセスおよびプロセス改善のモデリング
│・定量的および統計的手法 (例えば、見積もりモデル、パレート分析、管
│ 理図)
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QPM │・プロセスのモデリングおよび分析
│・プロセス測定データの選択、定義、および収集
──┴─────────────────────────────────
◆成熟度レベル5
──┬─────────────────────────────────
PA │トレーニング題材の例
──┼─────────────────────────────────
OID │・計画策定、設計、および先行評価の実施
│・費用対効果の分析
│・技術の移行
│・変更管理
──┼─────────────────────────────────
CAR │・品質管理手法 (例えば、根本原因分析)
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