日中は暖かく、栽培温室内は暑く、夜間はやや涼しい、そんな季節となりました。
体調を崩しやすい時期ですが農業的には高温湿潤を好む様々な病害虫が活発になり始める季節です。
何事も始めが肝心、ぜひとも病害虫発生の初動を抑えてこの1年を快適なものにしたいですね。
さて前回までの「病害虫と闘う」記事ではルーツ圃場で実施中のIPM(総合的病害虫管理)に基づいた病害虫対策を紹介しました。
ルーツでは害虫の天敵となる生物の放飼や、病害虫に防除効果のある光を当てるといった方法などの試験を実施し、作物の高品質化を目指しています。
今回の記事では難防除害虫であるコナジラミの駆除を目的としてルーツで開発された装置について紹介します。
18 : 病害虫と闘う ~農薬と作業コストを減らすコナジラミ光誘引駆除機~
2025年05月13日

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昨年10月に幕張メッセで開催された第14回農業WEEK/スマート農業EXPOで“コナジラミ光誘引駆除機”が展示されました。この“コナジラミ光誘引駆除機”はプロトタイプをルーツで作成・試験運用した後に今の形までブラッシュアップされています。コナジラミを光で誘引し、装置内に吸引したまま逃がさないことで物理的にコナジラミを駆除することが可能です。農薬を使用せずに設置するだけで農場内のコナジラミを減らすことができますが、より効果的な使用方法も以下で紹介します。
“コナジラミ光誘引駆除機”は飛翔中のコナジラミを誘引する能力に優れているため、農場の出入り口に設置してコナジラミが農場内に飛び込むことを防止するといった方法や、新しく植えた作物の周りに設置して他の作物からコナジラミが移動してくるのを防ぐといった予防的な使い方が効果的です。また、すでにコナジラミが作物についてしまっている場合でも駆除効果を高めることが可能です。一例として農薬を散布する時などには作物にとまっていたコナジラミが一時的に飛翔して逃げるため、近くにこの駆除機を設置しておくことでより効率的にコナジラミの誘引・駆除を行うことができます。
この“コナジラミ光誘引駆除機”は園芸に関する記事を発信するサイト「施設園芸.com」にて「【最新】コナジラミ駆除機3選をご紹介!農薬を使わない画期的な方法とは?」でも紹介されています。
コナジラミにお困りの方はぜひこちらも参考にしてみてください。
↓以下リンク↓
「第14回農業WEEK/スマート農業EXPO」
「施設園芸.com」
[M.T]