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第255号:CMMI V3.1最新ロードマップ & CMMI AI

2025年06月25日

  • CMMI V3.1最新ロードマップ & CMMI AI

    2025年5月20日のフロリダ州オーランドは、朝から青空が広がり、日中はほとんど晴れの一日でした。最高気温は29℃~30℃、湿度はやや高めで60~70%ほど。しかし会議室の中はアメリカンな室温で保たれています。

    CMMIパートナーワークショップが2025年5月20日にオーランドにあるロウズ・サファイア・フォールズ・リゾートで開催されました。カリブ海のリラックスした雰囲気をテーマとした、ユニバーサル・オーランド・リゾート直営のリゾートホテルで、CMMIの未来を形作る話し合いが執り行われました。

    CMMIパートナーワークショップで設定された議題の中から、CMMI V3.1リリーススケジュール、最新のCMMIテクニカルレポート、そしてAI領域への取り組みについて、最新情報をお届けします。


    【1】CMMI V3.1 リリース計画

    今年はCMMIモデルが大きく進化します。以下の3フェーズでリリースされます。

    フェーズ1(目標:6月)
    全CMMI V3.0モデルPDFが、RedShelfというeReaderプラットフォームに移行します。これに伴い、従来のPDFの提供は終了します。

    フェーズ2(目標:8月)
    CMMI V3.1モデルとサプリメント(例えば、適用ガイド)が公開されます。AI関連の新コンテンツや、他の業界フレームワークとの対応資料「CMMI Crosswalk:AIバンドル」も新登場です。

    フェーズ3
    アプレイザルやトレーニングの詳細計画が、フェーズ2で始まります。続報をお待ちください。


    【2】CMMI実装組織のパフォーマンス向上レポート(2019~2024年)

    最新のテクニカルレポート(2025年5月2日公開)によると、CMMI導入企業は次のような成果を挙げています:

    ・納期遵守率 18%向上
    ・スケジュール遅れ 15%減少
    ・全体生産性 24%向上
    ・欠陥密度 26%減少
    ・顧客満足度 18%向上
    ・プロジェクト生産性 20%向上

    CMMIは、継続的かつ習慣的なパフォーマンス改善に重点を置いている点で、他の標準やモデルとは一線を画しています。上級管理層による積極的な支援、組織内の全員へプロセスの適用、プロセス遵守へのコミットメントが、こうしたパフォーマンス向上の鍵となっています。

    → 詳細レポートはこちら(英語)
    https://cmmiinstitute.com/resource-files/public/cmmi-performance-report-summary


    【3】CMMI AIワーキンググループのこれまでの取り組み

    CMMI AIワーキンググループは、すでに138プラクティスにAIコンテンツを反映。全31プラクティス領域にAI関連のコンテンツが加わります。

    CMMI AI コンテンツの主要テーマ:

    1. AI導入におけるガバナンス活動
    ガバナンス活動は、AIの実装または使用において重要な役割を果たしており、必要な手順は次のようなアプローチによって異なる。

    ・自律型: AIが特定のガバナンスタスクを自動的に実行し、ポリシー違反の入力を拒否する。
    ・検証型: AIが一部のガバナンスタスクを実行し、人間がその正確性を確認する。
    ・支援型: AIが人間のガバナンス活動を支援し、重要な情報の特定、トレンド分析の実施、組織の指示に対するコンプライアンスの監視などを行う。

    2. 上級管理層の役割
    ・データ駆動型の文化を育成し、プライバシー、バイアス、データ品質などのAI関連の課題に対処する。
    ・責任あるデータのベストプラクティスとリスク軽減を強調する。
    ・データ、プロセス、技術の負債に対処することを優先し、AIの導入を成功させる。


    CMMIパートナーワークショップについて伝えたいことは以上です。

    もうすぐ6月が終わりますが、6月を目標としているものは、どうなるでしょうか? CMMIの進化は止まりません。これからのCMMIをお楽しみに!

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