D-column

#3:ガラス温室に太陽を招く知恵と奮闘

2024年02月05日

  • 冬の訪れとともに、日照時間が縮まり、植物たちにとってはかなり厳しい時期になります。

    私は、近藤農園でアールスメロンという品種のメロンを栽培しています。
    静岡県の温室で栽培されているアールスメロンは、味だけでなく見た目にもこだわりがあり、贈答用にも多く利用されています。そのため、一つ一つのメロンを大切に大切に育てています。
    見た目の美しいメロンを栽培するには、水、温度、湿度など、さまざまな条件を適切に維持する必要があります。
    特に太陽の光は欠かせません。しかし、冬場は日照時間が短く、大変苦労します。

    静岡県では、太陽の光を最大限に取り込むために、メロンの栽培にスリークォータ型のガラス温室を採用する農家さんが多くいらっしゃいます。
    このスリークォータ型は、南側の屋根を広く設計することで、より多くの太陽の光を取り込むことができる優れものです。
    ただ、ガラス温室はビニールハウスよりも費用がかかります。良質なメロンを提供するための、農家さんのこだわりを感じます。
    ガラスは時が経つにつれて少しずつ曇ってきます。農家さんの中には10年に一度ガラスを張り替える方もいらっしゃいますが、これには非常に費用が掛かります。張り替えた方がよいのか判断が難しいところです。

    そこで、私たちは昨年末にガラスの清掃を実施しました。ガラス温室は大きいので、清掃は手間がかかりますが、ガラスを張り替えるよりも費用を節約できます。

    (清掃中の様子)

    また、手作業で温室を磨くことで、愛着が湧いたことを感じています。

    (清掃前)

    (清掃後)

    冬場は太陽の光が不足してなかなか良質なメロンが収穫できないのですが、ガラスの清掃が効果を発揮し、これから育つメロンがより美しいメロンになってくれることを期待し、楽しみにしています。
    そして皆さんに、より美味しいメロンを提供できるよう、これからも頑張ります。

    [F.M]