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第257号:データ品質って何? ISO/IEC 25012から学ぶデータ品質

2025年08月25日

  • データ品質って何? ISO/IEC 25012から学ぶデータ品質

    アーデルハイドの妹で、ハイジの叔母さん。両親が亡くなった小さなハイジをひきとり、四年間面倒をみてくれました。しかし、フランクフルトに新しい働き口が決まると、ハイジをアルムおんじに預けて行ってしまいます。

    それはデーテ。

    オフィス、リビング、乗り物、空気中などで「データ」が「デーテ」だったことはありますか? この単純な間違いこそ、実はデータ品質問題の縮図です。

    私たちが日々取り扱うデータは、ビジネス・行政・研究、どの分野でも非常に重要な資産です。でもそのデータが間違っていたり、不足していたり、古かったり、一貫していなかったり、デーテだったりしたら、大きな損失やトラブルにつながりかねません。

    この「データ品質」を適切に管理することは、現代のDX時代に不可欠な基礎力であり、今日のソフトウェア開発・運用の現場では、データ自体がシステム価値の根幹です。

    しかし、データ品質をどのように管理していけばいいのでしょうか?

    そこで役立つのが データ品質モデルの国際規格「ISO/IEC 25012」です。

    この規格は、データ品質を以下の15の品質特性で分類しています。

    1. 正確性(Accuracy)…… 意図に合致した値か
    2. 完全性(Completeness)…… 必要な要素がそろっているか
    3. 一貫性(Consistency)…… 他のデータと矛盾しないか
    4. 信憑性(Credibility)…… 信頼あるソースか
    5. 最新性(Currentness)…… 最新の情報であるか
    6. アクセシビリティ(Accessibility)…… 必要な人がアクセスできるか
    7. 標準適合性(Compliance)…… 規制や標準に合致しているか
    8. 機密性(Confidentiality)…… 許可された人だけが利用できるか
    9. 効率性(Efficiency)…… 効率よく処理・保管できるか
    10. 精度(Precision)…… 必要な粒度/詳細さがあるか
    11. 追跡可能性(Traceability)…… 変更履歴等が追えるか
    12. 理解性(Understandability)…… 意味が分かりやすいか
    13. 可用性(Availability)…… 常に利用できるか
    14. 移植性(Portability)…… 他のシステムでも使えるか
    15. 回復性(Recoverability)…… 障害時にもデータを復元できるか

    また、この規格には固有(データ自身)とシステム依存(環境・運用)の二つの視点を考慮したデータ品質測定量が例示されていますので、定量的にデータ品質を管理するヒントにもなります。

    正しくデータを扱うことは、組織や社会の基盤を支えるために重要です。ぜひ一度、身の回りのデータ品質を見直してみてはいかがでしょうか。品質の維持・向上を意識し、正確なデータ運用に取り組みましょう。

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