製品・ソリューション
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CMMIには2つのプロセス改善の取り組み方があります。1つは段階表現という表現形式を用い、もう1つは連続表現という表現形式を用います。
段階表現は、事前に定義されたプロセス領域の集合を用いて組織の改善経路を定義しています。この改善経路は成熟度レベルで特徴付けられています。各成熟度レベルは、組織の行動の違いを特徴付けるプロセス領域の集合を提供します。
連続表現は、組織がプロセスを改善するプロセス領域を選ぶことができます。この表現形式は、能力度レベルを用いて、個々のプロセス領域に関連させて改善を特徴付けています。
一方の表現形式には他方にはない長所があります。組織にとってどちらの表現形式を選べばよいのか、以下にそれぞれの特徴を述べます。
段階表現は、系統的に構造化されたアプローチを提供します。CMMIモデルに基づくプロセス改善を一段階ずつ進めていきます。各段階を達成することは次の段階のための基盤になります。
プロセス領域は成熟度レベルにより編成されています。成熟度レベルとは、成熟した組織に変わる過程において、ある一定の状態を定義しています。初期レベルと呼ばれる成熟度レベル1から最適化しているレベルと呼ばれる成熟度レベル5までの5段階の成熟度レベルがあります。これらは改善経路を定義しており、段階表現は、その成熟度レベルに従ってプロセス領域の実装順序を規定しています。
一つ一つのレベルが次のレベルを達成するための基盤となっており、取り組む内容についても下位レベルから上位レベルになるにつれて高度なものになっていきます。どこから手をつけてよいかわからない組織は段階表現を選択するのがよいでしょう。
連続表現は、柔軟にCMMIモデルを使用することができます。組織は、組織が抱える課題や組織の事業目標との関連性を考慮して、改善するプロセス領域を自由に選ぶことができます。
また、個々のプロセス領域を異なる速度で改善することもできます。プロセス領域の能力を表すために、ある一定の状態を定義した能力度レベルを用います。
4つの能力度レベルがあり、個々のレベルは、継続的なプロセス改善のための基礎となっています。能力度レベルは累積的になっており、上位の能力レベルは、下位の能力レベルを満たしていることが前提になっています。
どのプロセスを改善するべきかわかっており、CMMIのプロセス領域の依存関係を理解しているなら、組織は連続表現を選択するのがよいでしょう。